ワンタッチ底
組立ての手間が省ける、便利な箱の形状といえば『ワンタッチ底』です。
『ワンタッチ底』とは、折り畳んだ状態から広げると接着された底面が自動的に組立てられる形状のことです。組立の手間がかからないことが特徴です。
「地獄底」と同じような用途で用いられますが、箱の組立ては『ワンタッチ底』の方が簡単なため作業コストは下がります。
「コート白ボール」や「合紙」など幅広い材質に対応しており、商品を立てて見せたい場合によく用いられます。
主な用途:
お酒/化粧品/お菓子/雑貨/健康食品/電子部品など
デメリットは、製造・輸送・保管など、様々な面でコストが高めになることです。
まず、「キャラメル箱」や「地獄底」にはない、底貼りの工賃が掛かるため製造コストが上がります。
底部分が折り込まれる形状は、畳んだ状態で用紙6枚分の厚みが出る(「地獄底」の場合は用紙2枚分程度)ため、輸送の費用も掛かり、保管スペースも倍以上必要になります。
ですが、組立ての手間は大きく減らせるため、作業時間と人件費、1日の出荷量などを考慮して検討されるとよいでしょう。
化粧品のOEM先へ納品する場合、組立の手間を省けることから「ワンタッチ底」が喜ばれることもあります。
発生しやすい不良品対策も、しっかり行っています!
上記以外に『ワンタッチ底』のもう一つのデメリットとして、一見接着された状態なのに剥がれてしまう「疑似接着」が起きやすいという問題です。検査機による画像検査で接着剤の量や形のチェックを行っても発生することがあるため、画像検査の他に抜取り検査を行い、不良品の混入を防ぐよう努力しています。
また、不良品発生時の欠品対策として、納品時に予備をお付けするなどの対応で万が一に備えています。
※関連リンク
・ワンタッチ底【展開図】箱の特徴や設計のポイント解説
・お菓子用 取っ手付きワンタッチ底+台紙
・ワンタッチ底化粧箱(カップ茶)