化粧箱制作のヒント 両面印刷の箱とデザインデータの作り方
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今回は化粧箱の両面印刷をデザインの観点から取り上げてみたいと思います。
化粧箱は紙の片面にデザイン・印刷することが多いですが、両面に印刷することももちろん可能です。
例えば、箱の裏面を表面と違った色使いにすると、フタを開けた時の印象がパッと変わり、面白い演出になります。
その逆に、表面・裏面を同系色にすれば、その製品のブランドイメージなどを強く印象づけることができます。
また、色使いの他にも、化粧品のような小さな箱では、箱の裏面に使用方法の文章や図解を配置したり、
お菓子の箱では、キャンペーンの応募要項と応募はがきを印刷するといったケースも見られます。
化粧箱の他に、説明書などの用紙を別に用意する必要がなくなりますので、
色数などの条件にもよりますがコスト削減や省資源化にも役立ちます。
それでは、両面印刷の化粧箱のデザインデータはどのように作ったら良いのでしょう?
両面印刷の化粧箱デザインデータの作り方
やり方はカンタンです。
デザインのアプリケーション、イラストレーター(Illustrator)の操作方法を説明します。
お客様にてデザインをされる場合、化粧箱の図面データを当社からお渡しします。
その図面データを、「反転」させるだけでOKです。
当コラムのタイトル画像の化粧箱で解説します。
この時、図面全体をグループ化してから反転をかけると、図面の線がバラバラにならず作業しやすいです。
デザインが終わったら、データはどちらが「表面」か「裏面」か、区別が付くようなファイル名で保存していただくと助かります。
注意するポイント2つ
1.フタの天地
化粧箱の形状にもよりますが、上記N式の化粧箱では、表面と裏面でフタの天地が逆になります。
2.裏面の「のりしろ」位置
糊付けのある箱の形状(キャラメル箱など)では、のりしろと接着して隠れる部分ができてしまいます。
絵柄が、全面ベタやエンドレス柄では隠れる部分が出ても特に問題ありませんが、
文章や図解など「読んでもらいたい内容」の場合は、その部分を避けて情報を配置する必要があります。
上記のポイントどちらも、デザインを原寸サイズでなくとも、
プリントアウトして箱の形に切抜き、実際に組み立ててみるとわかりやすいです。
当社では両面印刷の場合でも、データ上の確認だけではなく表面・裏面ともに紙ベースで簡易サンプルを作り、
確認しながら作業を進めております。
データの調整が必要な場合は、調整箇所を校正時に明記してお客様にお知らせしています。
安心しておまかせください。
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デザイン面の天地が正しいか必ずサンプルを作成し確認しています。
両面印刷の化粧箱の事例です。大きくフタが開く箱でその効果を発揮します。
こちらは、表面と裏面の絵柄が連動していて楽しい演出がなされています。
こちらは厳密にいうと両面印刷ではなく「合紙」の箱ですが、箱の両面を活かした事例です。