欲しい色の「箔」が無い! そんな時は…化粧箱制作のヒント34
お客様事例
◎2024年7月更新
マットと光沢のコントラストを箔押しで!でも、ぴったりな色の箔が無い!?
お客様より、箔押しについてご相談を頂戴しました。
現状で「黒ベタ印刷+マットPP処理+ツヤ有り黒の箔押し」という化粧箱をご使用中でしたが、
新たなラインナップとして現行品の『オレンジ色バージョン』を制作したいとのことでした。
そこで困ったのが「オレンジの箔が無い」※という点です。
厳密に言うと顔料箔では存在しますが、それはマット系の仕上がりのため、
「マットPP処理のベース」に箔押ししてもコントラストを得られず、結果ロゴが目立たないだろうことが簡単に予想できました。
そこで一考したのが次のプランです。
「透明箔」で得る、マットと光沢のコントラスト
この製品でご提案したのは「透明箔」でした。
重要なのは、「オレンジ色のベースと同じ色の箔を押すこと」ではなく、
「マットと光沢のコントラストを得ること」ですので、
ベースの色に影響を与えず光沢を与える「透明箔」はピッタリだと考えたからです。
- 顔料箔…色の種類は豊富だが、光沢が無いタイプの箔 → この案件には不向き
- 透明箔…色や質感ではなく、ベースに光沢を与える箔 → この案件にピッタリ!
「透明箔」を使った仕上がりをご覧ください。(拡大)
目立たないからこそ役立った「透明箔」
デザインイメージや現行品とのバランスを考慮し、「今回は透明箔が有効ではないか?」と思いついてから、サンプルを制作してお客様にご確認いただきました。
その結果「これなら大丈夫」とのGOサイン。こうしてシンプルでオシャレな化粧箱が完成しました。
まとめ
下地によっては目立ちにくく、使用頻度の低い「透明箔」。
今回のように「求める色や質感が無い」という事例では「透明だからこそ」の大活躍でした。
ご提案の幅が広がったように感じました。
※こちらの化粧箱のご提案当時にはオレンジ色の箔押しはまだありませんでしたが、現在は豊富なカラーラインナップがございます。
オレンジ以外にも「シルキーピンク」や「アイスグリーン」など、中間色もバリエーションが複数に増えました。
箔押しは使用する用紙との相性もありますので、こんな色の箔押しを使ってみたい、仕上がりをテストしてみたいという場合もぜひお気軽にご相談ください。
(画像は村田金箔さんの箔押し見本です)
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