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《イラレの便利機能》「整列」と「分布」キーオブジェクトと範囲の指定

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Adobe Illustratorを使ったデザイン制作などで「オブジェクトを揃えたい」時に便利な『整列』機能。
実は何を基準にするかでオブジェクトの揃い方に違いがあるのをご存知ですか?

この記事では、何気なく使うだけではもったいない『整列』機能の違いや使い方のポイントをまとめています。
デザインデータや入稿データ作成のヒントにぜひご覧ください。

イラレの「整列」パネルを使えば基準に合わせた整列や、等間隔の配置は簡単!

Adobe Illustrator『整列』パネルの内容

まずは整列パネルのそれぞれの意味をおさらいします。

Adobe Illustrator『整列』パレットの解説

◎パネル上段「オブジェクトの整列」
◎パネル中段「オブジェクトの分布」
◎パネル下段左「等間隔に分布」

オブジェクト(場合によって複数)を選択し、アイコンをクリックするだけで整列や分布を行うことができます。
線の位置でオブジェクトをどう揃えるのかを表した、直感的に見分けやすいアイコンです。

◎パネル下段右「整列」

どれを選択するかで、どこを基準に揃えるかを決めることができます。
基準を決めることによって、間隔値(下段左)を指定できるようになるため、より便利に機能を使うことができます。

「整列」の結果の違いを比較

「オブジェクトの整列」が、「整列」の違いでどのように変わるのかを比較してみました。

《水平方向左に整列》の場合

オブジェクトがヨコ(水平方向)に移動して整列します。
アイコンは左側にタテ線が入っており、左揃えになることを表しています。

◆アートボードに整列

オブジェクトがアートボードを基準に整列。オブジェクトは単体でも複数でも可能です。
下の画像では、オレンジで示されたアートボードの左端に揃っています。

◆選択範囲に整列

選択した複数オブジェクト全体のスペースに対して整列します。そのため、複数オブジェクトの選択が必要です。
下の画像では、一番左側(下段ピンク)のオブジェクトの左側に揃っています。

◆キーオブジェクトに整列

キーオブジェクトの左側に揃います。キーオブジェクトを設定するため、複数オブジェクトの選択が必要です。
下の画像では、中段ブルーのオブジェクトの左側に揃っています。

Adobe Illustrator『整列』水平方向左に整列

《垂直方向中央に整列》の場合

オブジェクトがタテ(垂直方向)に移動して整列します。
アイコンは中心を通るヨコ線が入っており、中心で揃えることを表しています。

◆アートボードに整列

オブジェクトがアートボードを基準に整列。オブジェクトは単体でも複数でも可能です。
下の画像では、オブジェクトの中心がアートボードの天地センターで揃っています。

◆選択範囲に整列

選択した複数オブジェクト全体の天地センターに整列します。そのため、複数オブジェクトの選択が必要です。
下の画像では、オブジェクトの中心が選択範囲の天地センターで揃えられています。

◆キーオブジェクトに整列

キーオブジェクトの天地センターに揃います。キーオブジェクトを設定するため、複数オブジェクトの選択が必要です。
下の画像では、中段ブルーのオブジェクトの天地センターに揃っています

Adobe Illustrator『整列』垂直方向中央に整列

「分布」の結果の違いを比較

「オブジェクトの分布」「等間隔に分布」の違いを比較してみました。

《垂直方向に分布+選択範囲に整列》の場合

オブジェクトが選択範囲のスペースでタテ(垂直平方向)に移動して、基準を等間隔(分布)にします。
アイコンはヨコ線が入っており、どこを基準に分布するかを表しています。

◆上に分布

選択した複数オブジェクト全体の範囲で、オブジェクト上辺(上端)が等間隔になります。
下の画像では、3つのオブジェクトの上辺の距離が等しくなっています。

◆中央に分布

選択した複数オブジェクト全体の範囲で、オブジェクト中心が等間隔になります。
下の画像では、3つのオブジェクトの中心の距離が等しくなっています。

◆下に分布

選択した複数オブジェクト全体の範囲で、オブジェクト下辺(下端)が等間隔になります。
下の画像では、3つのオブジェクトの下辺の距離が等しくなっています。

Adobe Illustrator『整列』垂直方向に分布の比較

◆補足

◎「垂直方向に分布+アートボードに整列」の場合は、アートボードの範囲で同様の結果になります。
◎キーオブジェクトを指定した場合は、キーオブジェクトを指定した「オブジェクトの整列」と同じ結果になります。

《水平方向等間隔に分布》の場合

オブジェクトがヨコ(水平方向)に移動して分布します。
アイコンはヨコ線に短い2本のタテ線が交差しており、オブジェクト水平方向の間隔を表しています。

◆選択範囲に整列

選択した複数オブジェクト全体の範囲で、オブジェクト同士が等間隔になります。そのため、複数オブジェクトの選択が必要です。
下の画像では、3つのオブジェクトの距離が等しくなっています。

◆キーオブジェクトに整列+間隔値0mm

キーオブジェクトを基準に、オブジェクト同士の間隔が設定値になります。キーオブジェクトを設定するため、複数オブジェクトの選択が必要です。
下の画像では、間隔値が0mmにすることで隙間を無くしています。

◆キーオブジェクトに整列+間隔値15mm

キーオブジェクトを基準に、オブジェクト同士の間隔が設定値になります。キーオブジェクトを設定するため、複数オブジェクトの選択が必要です。
下の画像では、3つのオブジェクトの間隔が15mmになっています。

Adobe Illustrator『整列』等間隔に分布の比較

補足:キーオブジェクトの設定方法

キーオブジェクトの設定は、オブジェクトを複数選択した状態で「選択」ツールを使って任意のオブジェクトをクリックで完了。
キーオブジェクトに設定されたオブジェクトは境界線が太く表示されます。

《ポイント》
◎「ダイレクト選択」「グループ選択」ツールで同様の操作は行えません。
◎複数のオブジェクトがグループ化されている場合は、グループで1つのオブジェクトとされます。
◎グループ全体が選択されている場合、グループ内でキーオブジェクトは設定できません。
◎グループの一部が選択されている場合、キーオブジェクトの設定が可能です。(グループ選択から選択ツールへ切り替える)

関連項目

入稿データ作成のコツ 記事一覧

Adobe:Illustratorユーザーガイド

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