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紙箱でSDGsに貢献できること

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SDGsとはSustainable Development Goalsの略で、持続可能な開発目標のことです。

「持続可能な世界を築くためには、何をしたらいいだろう?」ということをひとりひとり考えて、行動することが求められています。そこで、紙箱の製造でSDGsに貢献できることをいくつか考えました。

 

FSC認証紙を使用する

FSC認証紙とは、原材料となる木材が適切に管理された森林から調達されていることを証明しているものです。

紙は木材が主原料で環境に優しいイメージがありますが、紙パルプ用の植林地開拓のため、天然林の破壊が問題になっています。そこで適切に管理された森林からの木材を購入できる認証制度の必要性が検討され、生まれたのがFSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)です。

FSCマークを印刷できる会社は、FSC認証を取得している会社に限られ、材料のトレーサビリティや会社の運営についても審査されます。当社も認証を取得しておりますので、お気軽にご相談いただければ幸いです。審査に1週間ほどの日数が必要ですが、手間はさほどかかりません。

FSC® 認証マークについて

紙箱の主な材料は、板紙です。インキの選択も環境に影響を与える大切な要素ですが、重量比でいうと圧倒的に板紙の比重が高いため、環境対応の用紙を選ぶことがSDGsの貢献につながると考えられます(目標12 つくる責任 つかう責任、目標15 陸の豊かさも守ろう)板紙の中で使用量の多いものが、コート白ボール紙や段ボール原紙です。いずれも古紙が主原料であり、製紙メーカーでそれぞれFSC認証を取得し販売されています。日本国内で回収された古紙がコート白ボール紙や段ボール原紙となって再生産されており、古紙をリサイクルすることで新たに使用される木材の量を抑制することができます。残念ながらリサイクルできない紙もございますので、ご興味のある方は以下リンクをご確認ください。

公益財団法人 古紙再生促進センター 「紙リサイクルの基礎知識」

 

過大包装にならないよう配慮し、紙資源を削減

商品を大きく見せる「過大包装」をやめることは、材料(紙資源)を削減し、SDGsにも貢献します(目標12 つくる責任 つかう責任、目標13 気候変動に具体的な対策を、目標15 陸の豊かさも守ろう)。当社では、過大包装にならないように、空間容積率 20%以下」「包装経費率15%以下」の目安にしています。具体的には、

1.空間容積率 20%以下…箱と商品のスキマが20%以下の設計が適正望ましいとされています。

2.包装経費率15%以下…包装にかかる経費が販売価格の15%以下が適正といわれています。

販売価格が@1000円の場合、包装にかけるコストの目安は@150円以下ということになります。

販売促進のために過剰に包装コストをかけるという手法もございます。設計や材質にこだわって高級感を演出し販売する手法ですが、パッケージと商品がマッチしていないと単発のご注文で終わることも多いようです。

 

過大包装の具体例

  • あげぞこ
  • がくぶち
  • 十二単衣
  • めがね
  • えんとつ

などといった手法があり、消費者の誤解を招くため注意が必要です。

過大包装の例 図解

 

ただし、全てが悪いというわけではなく、適切に使用すれば問題ありません。

「あげぞこ」と「がくぶち」については、当社でもよく使用しております。空間容積率20%を目安に消費者を欺かないということが大切です。

また、材料を多く使えば使うほど、それに伴って保管、運送のコストも上がってしまいますので、当社ではコスト面にも配慮した設計を心がけています。

 

参照:紙製容器包装リサイクル推進協議会 「紙製容器包装の環境配慮設計の考え方 環境配慮設計の運用 1 過大包装への配慮」 

※図解は上記サイト掲載「参考資料2 内容量を実質以上に見せる包装」を参考に作成しました。

上記「空間容積率」「包装経費率」他資料 http://www.kami-suisinkyo.org/hairyo.html#1

 

 

組立てやすい設計

SDGsに貢献する形は様々なのですが、紙箱製造において特有で、なおかつ貢献度が高い項目となると「組み立てやすい設計」ではないでしょうか。

箱の組立は、意外と時間がかかるものでして、組立式のフタと身箱は1分程度を要します(化粧箱屋ドットコムYou Tube 動画:箱の組立て方 額縁付ギフト箱)。

とあるお客様のお話によりますと、「空き時間を利用して組み立てる」こともあるそうですが、忙しいときほど箱が足りなくなってしまい、お昼休みを利用して組み立てることもあるそうです。自動的に箱を組み立てる機械もありますが、スペースの問題で全てのお客様が導入できるわけではありません。そうした意味で、「組み立てやすい設計」は人に優しく、SDGsのゴールの一つである「8 働きがいも経済成長も」に当てはまるものと存じます。

当社の設計に対する考え方は「組み立てやすく、コストも低い」「ワンピースにこだわらない」というものです。

「ワンピース」とは一つのシートで箱も台紙も兼ねる設計」のことで、シートが無駄にならないメリットはあるものの、組立てが難しくなるデメリットもあります。販売促進も大切ですが、人に対する優しさも両立できる設計が今の時代にふさわしいものであってほしいと感じます。

 

〈関連記事〉こちらのコラムでは、化粧箱で代表的な形状の組み立て方をまとめて掲載しています。

動画も各形状ごとにありますので、ぜひ比較してみてください。

化粧箱の種類ごとの組み立て方や作る上でのポイントについて

※関連リンク
「過剰包装」と「過大包装」の違いとは?
包装とは?梱包との違いは?「個装」「内装」「外装」と適正包装7原則
段ボール化粧箱とは?板紙と段ボールの化粧箱は何が違うか解説

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