MUD(メディア・ユニバーサルデザイン)とは?
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そもそも、ユニバーサルデザインとは何か?
障がいを持つ人たちの社会参加を阻むバリア(障壁)を取り除こう、という考えから生まれた「バリアフリー」。様々な工夫で障がいを持つ人に役立っているのは確かですが、「専用で特別扱い」されることへの違和感も生まれました。そこで新しく考え出されたのが「ユニバーサルデザイン」です。
これは、『特殊な設計や特別な機構がなくても、できる範囲で多くの人が使いやすくなるデザインや設計』という考え方。
バリアフリーが障害を持つ人のために設計された『専用品』の側面を持つのに対し、障がいを持つ人のバリアをなくしながら、子どもや高齢者、ケガ人など一般の人たちも平等に使うことができる『共用品』のようなもの、と言えば分かりやすいかもしれません。
また、ユニバーサルデザインとは、今あるものが完成形ではなく、新しい技術を取り入れながらより良く変化し続ける「比較」の考え方です。
メディア・ユニバーサルデザインとは?
人間が情報を得る5感(目・耳・鼻・口・手)の中でも、視覚(目)からの情報は80%以上と言われています。
実際、私たちの社会にはテレビや新聞、雑誌、書籍、インターネット、サイン(掲示物)など「目で見る」メディアがたくさん存在します。しかし、多種多様な視覚メディアは必ずしも便利であるとは言えず、不満の声も聞かれます。
例えば、高齢者や視覚に障がいのある人たちからは…
◎文字が小さかったり、行間が狭いと読みにくい。
◎背景と文字が同系色だと読みにくい。見分けづらい色の組み合わせがある。
若い人や視覚に障がいのない人たちでも…
◎色が多すぎて重要な部分が分からない。
◎デザインが優先されすぎて、何が書かれているか分かりにくい。
など、大事な情報が一目で分かりにくいという場合が少なくないようです。
視覚からの情報には、「災害」「病気」「食品衛生」「選挙などの権利行使」など重要なものがたくさんあります。メディア・ユニバーサルデザインとは、そのような重要な情報を誰もが受け取れるように、『視覚メディアにもユニバーサルデザインが必要である』という考え方です。
メディア・ユニバーサルデザイン5原則
1.アクセシビリティ(接近容易性)
「見えない」「読めない」など、情報の入手を妨げる要因を取り除く工夫。
2.ユーザビリティ(使いやすさ)
より快適、便利に使える工夫。
3.リテラシー(読めて理解できる)
内容の表現や構成による、より理解しやすくする工夫。
4.デザイン(情緒に訴える)
情緒に訴え、行動を誘発する工夫。デザイン性の高さとも矛盾しない。
5.サスティナビリティ(持続可能性を満たす品質であること)
過大なコスト負担がなく環境にも優しいものであること、将来にわたり長く使い続けられることが大切です。CSR(企業の社会的責任)やSDGs、コンプライアンスにもつながります。
MUDアドバイザー資格者にご相談いただけます。
(株)コマガタ企画制作課に在籍するスタッフは、MUD教育検定においてアドバイザー資格を取得しております。
パッケージをはじめ、各種印刷物に「MUD配慮を取り入れたい」とお考えの場合は、ご相談からデザイン制作まで承ります。
◎パッケージに記載する内容を見やすくデザインしてほしい。
◎見やすさ・読みやすさにはどんな工夫が必要?
◎文字を綺麗に読みやすくデザインするって難しい!
など、気軽にご相談ください。