オリジナル化粧箱の製造業者【ネットで探す・選び方と注意点】
ブログ
目次
箱の検索キーワードを考える
検索で取引先を探すことが一般的になってきました。検索の精度も年々向上して、2語キーワード、3語キーワードでニーズに合った業者をピンポイントで探す方も多いと思います。疑問形の文章を入力したりもしますよね。まさにgoogle先生です。
「化粧箱」というキーワードは、どちらかというとニッチなキーワードです。紙の箱を探す場合、「箱」「紙箱」「印刷 箱」「箱 製造」というキーワードで検索される方が多いようです。また、用途で検索する方も多く、「お菓子」「ギフトボックス」「石けん」といったキーワードを組み合わせる場合もあります。
既製品の化粧箱なら
既製品を探している方でしたら「化粧箱 既製品」で、化粧箱netさんや横井パッケージさんなどが検索できます。どちらも老舗ですし、いろんな材質の箱や緩衝材も販売していますので、50~100枚程度でご購入をお考えでしたら、とても便利です。
オリジナル、オーダーメイドの化粧箱なら
既製品を探しても適切な箱が無い場合もあります。サイズが合わなかったり、イメージしているデザインの箱がなかったり。そうした場合は、オーダーメイドでオリジナルの箱を作ることを検討します。
化粧箱屋ドットコムは「オリジナル化粧箱」をネットで対応!
ネット上でオーダーメイドに対応する業者も増えてきました。当社は2004年からスタートしましたので、老舗だと自負しております。
はじめた当初は、横井パッケージさんくらいしか競合他社がなくて、オーガニック検索も1ページ目の上位に表示されていました。広告費用もあまりかからず、PPC広告でいうと、1クリック10円でした(2004年7月~12月)。今は100円超えていますので(2021年9月現在)、同様の効果を得るにもコストがかかるようになってしまいました。
オーダーメイドの箱を作る時に検索するキーワードは「箱 オリジナル」「箱 オリジナル 印刷」「化粧箱 オリジナル」などサジェストにでてくるキーワードが多いようです。「オリジナル」を「オーダー」や「オーダーメイド」に変えると微妙に検索結果も変わります。
「ハコプレ」「グラフィック」「紙箱・化粧箱.net」など選択肢もだいぶ増えました。「ハコプレ」さんと「グラフィック」さんは、自動見積り機能がありシステマティックですね。「紙箱・化粧箱.net」さんは、受付対応に力を入れておられるようです。いずれも当社より大きい会社で、いつも参考にさせていただいています。
検索結果から問い合わせをする会社を選ぶ
既製品を探しておられる方は、3~5社ほどチェックすることをお勧めします。その会社独自の既製品を持っている場合もありますので、根気よく探してみましょう。
オーダーメイドでオリジナルの箱を作りたい方も同様に3~5社くらい相見積もりを取られると思います。価格だけでなく、電話をして担当者や会社の雰囲気を知ることも大切です。実際に製造したサンプルがあれば、それも取り寄せてみてください。
特に、印刷品質を確認することをおすすめします。箱の品質は、適切に設計されていれば差がでることはあまりありませんが、印刷品質については差が出ます。UV印刷と油性印刷でも差が出ますし、同じ印刷方式でも会社により品質が変わります。会社によってはデジタル印刷で印刷する場合もあり、見積もりの仕様をよく確認しないと分かりません。
少々手間でも、サンプルを取り寄せて品質を確認することでトラブルのリスクを減らせます。
どんな箱が作れる会社かを知る
オリジナルの箱を作る会社と言っても、得意分野がそれぞれあります。
「ダンボール箱が得意な会社」「コートボール紙の箱が得意な会社」「貼箱が得意な会社」「大ロットが得意な会社」「下請けがメインの会社」などありますが、業界に精通している方でなければ、依頼する会社を選ぶこと自体が難しいものです。
また、一般の方からの問い合わせを受け付けていないという場合もありますので、それが当たり前と思ってあきらめてしまうこともあるかもしれません。ご参考までに、主だった会社の特徴をご紹介します。
ダンボール箱が得意な会社
主に「A式」と呼ばれるミカン箱の製造がメインの会社です。
ミカン箱とは、上下をガムテープで止める形状のダンボール箱です。引っ越し用のダンボール箱や青果、飲料など幅広く利用されています。「ダンボール箱が得意な会社」は、製造ラインが異なるため、コートボールの箱は外注に依頼することが多いようです。
営業担当の方も、ダンボールは分かるけど、コートボールの設計や印刷は良く分からないという方も多いです。
コートボール紙の箱が得意な会社
主に、コートボール紙にオフセット印刷をする化粧箱の製造がメインの会社です。当社、化粧箱屋ドットコムはこちらに該当します。
コートボール紙とは、厚紙と呼ばれる紙で、食品、化粧品、衣類、雑貨など幅広い商品を入れる化粧箱に使われています。写真の印刷もできますし、ラミネートなどの表面処理でピカピカの光沢をもたせることも可能です。
オフセット印刷機の他、合紙機※、オートン、ストレートグルアー、箔押し機など、使用する機械も多彩です。その分、設計や用紙ごとの特徴をつかむことなど、ダンボール箱の製造とは違うノウハウが必要です。
※片面ダンボール合紙は、「コートボール紙の箱が得意な会社」で作られることが多く、当社でも対応しています。
貼箱が得意な会社
貼箱は、よく引き出物などの高級なお菓子の箱として使われます。ロットも100個以下が多く、抜型も不要なため「数は少ないけど、高級な箱が欲しい」というニーズを満たしてきました。
身フタ式の形状が多く、強度もあるため、ギフト箱としては最適ですが、1個当たりの単価が高くなることが難点です。また、箱を組んだ状態で納品しますので、運賃も割高になる傾向があります。
ちなみに、貼箱というと「iPhoneの箱」が有名ですね。「iPhone12」から薄くなったようですが、それまでの「iPhone」の箱は厚みがあったため、特殊な機械でなければ製造できないとのことでした。
大ロットが得意な会社
大ロットの化粧箱が得意な会社では、1つのアイテムを専用ラインで何万枚も作っているそうです。一度機械をセットすると、何日も製造し続けるため、小ロットの仕事は受けたがりません。受けたとしても外注にお願いすることも多いようです。
2010年以前の話ですが、大ロットが得意な会社の方に聞いたところ、ある新潟の大きい会社から化粧箱の制作依頼があったものの、「5,000個くらいの小ロットなので断った」と聞きました。当社では、5,000個は小ロットではありませんが、会社によって基準が変わるということですね。
よく言われることですが、小さい会社は小ロットでも一生懸命に対応してくれます。一生懸命対応してくれるということは、それだけ融通が利くということでもあります。
下請けがメインの会社
あまり知られていないかもしれませんが、印刷会社は「下請けがメイン」という会社が多いです。
大日本印刷や凸版印刷を頂点として、そこから下請け、孫請けなどに仕事が波及していきます。下請けがメインの会社の特徴は「支給されたデータ通りに忠実に製造すること」です。短納期と低価格を要求されるため、仮にデータの不具合があったとしてもそのまま印刷します。
プロとして最低限のチェックはしますが、不具合があったとしても気づかない場合も多いです。データの不具合による印刷不良は、元請けである入稿者の責任になるので、再製造の場合、下請けは2重に売上を計上できることもあります(もちろん、そうでない場合も多いようです)。
よって、下請けの気質として「余計なことはしない」というものがあります。いちいちデータを気にしていたら、安い価格ではできないし、納期も間に合わないからです。こうした特徴が良いとか悪いとかというのではなく、考え方や仕事の仕方が合うか合わないかですので、いろんな会社の特徴を理解しておくことが大切です。
また、営業担当者との相性も重要な要素となります。話してみて、「感覚的にちょっと合わないな。」と感じたらやめておきましょう。直感みたいなものも意外と大切です。そうしたケースは、トラブルが起きやすくなります。
どんな会社なのか特徴を知る
上記で説明したような会社がネット上でいくつも検索することができます。
目安としては、従業員数が100人を超えてくると大ロットの仕事が得意で、それ以下は、小ロットが得意で小回りが利くと考えてよいと思います。その他に会社を選ぶポイント列記します。
設備内容をみる。
化粧箱の製造するための設備は、CTP、印刷機、オートン、ストレートグルアー、箔押し機、合紙機などです。
一通りの設備がそろっている会社は、「品質、価格、納期」のバランスが取れている会社が多いようです。また、各工程のノウハウも持っているため、設計や製版の段階で、製造を見越した仕様をアドバイスしてくれることもあります。特に、化粧箱を初めて作るというお客様は、分からないことが多いですから、設計や製版データをしっかり作れる会社を選んだ方が安心です。
問い合わせのレスポンスを確認する。
ネットや電話での対応を確認しておくことも重要です。聞きたい内容に的確に答えてくれることや、製造する際の注意点など丁寧に教えてくれる担当者とつながれると安心して仕事を進めることができます。
会社によって、得意不得意の分野もあるため、価格だけでなく、見積書に記載された内容やメールの文面などもよく吟味して、信頼のおける会社と取引をした方がよいでしょう。価格だけで決めてしまいますと、後々トラブルになることや、思ったような箱が作れないこともありますので注意が必要です。
いざという時に会える距離感の会社を選ぶ。
ネットで距離感が縮まっているとはいえ、いざという時に会いやすい距離の会社を選んだ方が安心です。トラブルが発生した時など、実際に会って話をしないと話が伝わらないことも多いからです。
当社のお客様は関東圏の方が多いのですが、リピート注文が多いお客様はできるだけ営業が訪問するようにしています。会うと会わないとでは、信頼関係が全く違いますし、その後のメールや電話での理解度も違ってきます。
非科学的かもしれませんが、理論だけでなく、情も伴わなければ、いいお付き合いはできないのかもしれません。
当社のご注文の流れをご覧いただけます。ぜひ、参考になさってください。
投稿者:駒形 和彦