紙箱のスリーブとジャケットの違い。レコードを入れるケースはジャケット。スリーブは?
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紙箱の形状でよく使われるスリーブですが、Amazonなどで「レコードスリーブ」という名称でも販売されています。
通常のスリーブは筒状なのですが、レコードスリーブは、3方が閉じられていて、1方向からしか出し入れできない形になっています。
そうかと思えば、「レコードジャケット」と呼ばれることもあり、混乱してしまいますね。
今回は箱屋の視点で、スリーブとジャケットの違いなどをまとめてみました。
結論
◎紙箱のスリーブは筒状の箱で、糊付けされたもの。主に、身箱などと組み合わせて使用されます。掛け紙やカバーなどと区別して使用します。
◎紙箱のジャケットは、3方が閉じられた封筒のような形状です。レコードスリーブ、レコードジャケットは同じ意味ですが、レコードジャケットは美粧性が高く、レコードスリーブは収納と保管の機能性を重視したものと区別すればいいでしょう。
レコードスリーブは、保護袋のようにビニールやグラシン紙でつくられたものもあります。
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スリーブ | ジャケット |
スリーブとジャケットの言葉の意味
辞書で調べると、それぞれ以下のように書かれています。
・スリーブは、「洋服の袖」。
・ジャケットは、①洋服で腰丈程度の上着の総称。②レコード・本などの覆い。カバー。
(大辞泉より)
紙箱のスリーブは洋服の袖のように筒状になっていますから、何となく意味が分かりますね。
ジャケットも「上着」という意味から、レコード・本などにかけるカバーとして納得できます。
紙箱のスリーブとは?
紙箱のスリーブは、筒状の形状のことで、それ単体では箱として使用できないため、身箱などと組み合わせて使用します。
カバーやフタ箱といってもいいかもしれませんが、紙箱としてのスリーブは、「糊付けされている筒状の形状」という特徴があり、カバーや掛け紙などとは使い分けています。
紙箱のジャケットとは?
紙箱のジャケットは、3方向が閉じられた平らな形状の箱のことです。
箱というよりは封筒という方が適しているかもしれません。
その他のジャケット
辞書には、ジャケットの意味で「本のカバー」も含まれています。
本のカバーは、外装や表紙(ひょうし)、ブックカバーなどとも呼ばれています。
ちなみに「装丁」と「ジャケット」は意味が異なります。
装丁とは、「製本の仕上げとして、書物の表紙・扉・カバーなどの体裁を整えること。また、その意匠。」とされています。
ですからジャケットは、装丁の一部ということになります。
紙箱のジャケット折り
当社では、紙箱のジャケットは、ストレートグルアーという機械を使用して製造します。
そこに「ジャケット折り」の治具をつけて糊付けしますが、当社のジャケットは、外側にのりしろが出ることが特徴です。
ジャケットの中にのりしろが無いため、商品の出し入れがしやすいというメリットがあります。
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表面 | 裏面 |
まとめ
紙箱におけるスリーブとジャケットについてご説明してまいりました。
スリーブは、身箱とセットで使用されることが多く、身箱をスライドさせて出し入れする点が特徴です。
鉛筆やハサミ、包丁といった細くて平べったい商品に適しており、ギフト箱と同様、高級感を演出できます。
また、キャラメルが入った箱のように、身箱をスライドさせることで出し入れが容易になり、機能的な一面も兼ね備えている優れた形状といえます。
ジャケットは、レコードを収納するのに優れた形状ですが、残念ながらニーズが多くありません。
ジャケット折りをする箱は事例が多くありませんが、厚紙封筒や衣類を入れる箱としての実績はございます。フタをつける事で、フックで吊り下げることもできますので、意外と応用が利く形状かもしれません。
「こういう箱ができませんか」というお問合せもお待ちしております。
当社では気づかないアイデアもたくさんあると思いますので、お気軽にご連絡いただければ幸いです。
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