MUD(メディア・ユニバーサルデザイン)5原則とは?
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全ての人にわかりやすい情報を追求するための配慮事項
『メディア・ユニバーサルデザイン5原則』とは「ユニバーサルデザイン7原則(下記参照)」をもとに、『情報』の特性にフォーカスして考えられた配慮事項。
ユニバーサルデザイン7原則
1.公平な使用への配慮
2.使用における柔軟性の配慮
3.簡単で明解な使用法の追求
4.あらゆる知覚による情報への配慮
5.事故の防止と誤作動への受容
6.身体的負担への軽減
7.使いやすい使用空間(大きさ・広さ)と条件の確保
すべての人にわかりやすい情報を追求するために、看板、サイン、webコンテンツ、印刷物などのメディアに特化して考えられたものです。『情報』というモノを視覚や色覚だけでなく聴覚、触覚、嗅覚、味覚の5感を駆使してデザインする際の配慮が5つの項目にまとめられており、「ユニバーサルデザインの発展形」「ユニバーサルデザイン」の一部とも言えます。
MUD5原則
『見えない』『読めない』など、情報の入手を妨げる要因を取り除く工夫で、より多くの人が情報を得られるようにする。
◎見やすい配色やデザインになっているか?
◎内容が伝わりやすいよう、解説が書いてあるか?
◎わかりやすい場所に置いてあるか?
視認性・可読性・判読性を向上させたUDフォント
健常者、ハンディキャップのある人、高齢者、外国人など、必要な情報の質の違いを理解して、より快適で便利に使えるようにする使いやすさの工夫。
例)トイレの形式、段差やスロープの有無、勾配の大きさなどを盛り込んだマップ
例)目の不自由な人向けの読み上げアプリや読み取り機
内容がより理解しやすい表現や構成による工夫。
◎子供や外国人に向けた、やさしく簡単な表現の言葉づかい
◎広い世代にわかりやすい、カタカナ語を避けた表現
◎難しい用語に説明をつける
◎難しい漢字や表現を避けたり、ふりがなをつける
◎ローマ字や外国語の併記
◎ピクトグラムの表示
ピクトグラム例
国土交通省HP 案内用図記号(JIS Z8210)より
情緒に訴え、行動を誘発するデザインによる工夫。MUD配慮はデザイン性の高さとは矛盾せず、デザイン性を無視して作られたものはユニバーサルデザインにも配慮されていないと言えます。
例)徐行運転を促すために表示以外に道路に段差をデザイン。→行動をコントロール。
例)色覚障がい者にも識別しやすい配色のイラスト入りカレンダー。→用途以外の審美性も高い。
一般色覚と色覚に障がいがある場合の見え方の比較(シミュレーション)
実現にために過大なコスト負担がなく環境にも優しいものであること、将来にわたり長く使い続けられることが大切です。そうした取り組みは、CSR(企業の社会的責任)やSDGs、コンプライアンスにもつながります。また、印刷物における環境配慮はサスティナビリティの代表的な取り組みと言えます。
例)印刷業界全体で紙媒体の削減を考える
例)有機化合物を使用しないインキやバイオマスインキ、植物油インキの使用
例)森林認証の取得や、再生紙の使用
MUDアドバイザー資格者にご相談いただけます。
(株)コマガタ企画制作課に在籍するスタッフは、MUD教育検定※においてアドバイザー資格を取得しております。
パッケージをはじめ、各種印刷物に「MUD配慮を取り入れたい」とお考えの場合は、ご相談からデザイン制作まで承ります。
◎パッケージに記載する内容を見やすくデザインしてほしい。
◎見やすさ・読みやすさにはどんな工夫が必要?
◎文字を綺麗に読みやすくデザインするって難しい!
◎UDフォントを使ってデザインしてほしい。
→UDフォントについてはこちら/モリサワ/フォントワークス
など、気軽にご相談ください。
※MUD教育検定についての詳細は、NPO法人メディア・ユニバーサル・デザイン協会HPをご覧ください。